Main Bus Strategy
2026-05-22
最も使う素材を中央に集める「メインバス」戦略の解説。分岐、制限、優先設定やメリット・デメリットを詳述します。
メインバスとは何か
メインバスのコンセプトは、 最も頻繁に使う有用な素材を組立機械が使いやすい中央の場所にまとめることです。
鉄板、 銅板、 鋼板、 緑基板、 そして高度な基板。
この主要素材を 4 - 8 本のベルトに並べて 「幹線」 にし、 そこから細い枝が分岐していく形を取ります。
イメージとしては、 都市の大通りから住宅街への細い道が枝分かれしていく構造に近い。
バスの利点と欠点
この構造を採用する最大の利点は、 配線状況がめちゃくちゃになる「スパゲッティ工場」 を防げる点です。
構造化されたレイアウトを計画して、 すべてをバスから取り出す形にすることを強制されるので、 「あの素材どこから引いてたっけ?」 という事故が激減します。
一方で、 ベルトを多く使うためにベルトバッファが増え、 全体的にコンパクトさが失われるという欠点もあります。
1 ロケットあたりの面積で言うと、 ロボット主体の工場より 2-3 倍は広くなりがちで、 中盤以降に拡張用の土地を探して右往左往する原因にもなるので、 開幕の段階で 「将来このバスはどこまで伸ばすつもりか」 をある程度頭に入れておくのが理想です。
バスの採用タイミング
バスを使うかどうかは、 マップ開始前に決めることもあれば、 初めて炉の配列を作るときに決めることも多いです。
経験上、 初心者は最初の炉列で気付かずスパゲッティを作り始めてしまうので、 マップ作成前に 「バスにする」 とコミットしておくと序盤の方針が定まります。
早ければ早いほど良い。
バスはしばしば鉄・銅・鋼の製錬から始まり、 時間と距離をかけてどんどん多くのアイテムが追加されていきます。
生産がベルトを飽和できない (または分割してしまう) ほど不足している場合、 これは 「フェイク」 バスと呼ばれることがあり、 ベルトが満たされず飽和できないために、 後段のサブ工場では十分な原料が届かず生産が断続的に止まる現象が出てしまって、 結果として 「バスのつもりがバスとして機能していない」 という事態になります。
アイテムが動いておらず全てのベルトが詰まっているように見えるときは騙されやすく、 そうしたベルトは実際には見かけほどの量を運べません。
後の拡張のために空きを確保する目的で故意に行われることもあり、 ブループリントのゴースト (置いただけの設計) はその用途に適しています。
バスの向き
バスの方向 (水平か垂直か) は個人の好みや、 バスから枝分かれする生産ラインの扱いやすさによります。
ほとんどの場合、 後でより大きく拡張できる方向を選びます。
プレイヤーの画面の向きやモニタの縦横比もこの決定に影響します。
ウルトラワイドモニタなら水平バスが見やすいし、 縦長モニタなら垂直バスの方が画面を有効活用できる、 といった具合。
コーナーで曲がる形も珍しくはないですが非常に稀で、 計画外の湖が現れたときなどにのみ必要になることが多いです。
ちなみに、 鉄道網と組み合わせる時はバスを真直ぐ伸ばして駅を直交配置すると搬入出の動線が綺麗にまとまります。
バスに載せる素材
どのアイテムをバスに載せるかは個人の好みです。
一部のアイテムは「現地生産 (on-site)」 に向いており、 バスで運ぶのではなく必要な場所で作ったほうが良い場合があります。
良い例が銅ケーブルで、 銅板の形でベルトに載せるよりも、 ケーブルにして現地で使ったほうがベルトの空間効率が良いです。
1 銅板から 2 銅ケーブルできる比率を考えると、 ベルト 1 本のキャパが実質倍になるためです。
よくバスに載るもの
過去にプレイヤーがバスに載せていたものの一例を挙げます。
- 鉄板を複数本のベルトで。
地下ベルトが通せる長さの関係で 4 の倍数にすることが多い - 銅板の数本のベルト。
全体としては鉄とほぼ同量の銅が必要 - 鉄ギア: 鉄板の半分のスペースしか取らず、 多くのレシピで使われるのでバスに載せることがある
- 電子回路 (緑基板)、 後で発展基板や処理ユニットを扱う際に大量に必要になる
- 発展基板 (青基板)
- 鋼板
- 処理ユニット (赤基板)
- バッテリー
- プラスチックバー (時にプラスチックの原料である石炭で代用されることもある)
- 石、 科学パック生産や石レンガのために必要
- 硫黄、 化学サイエンスパックの材料
これらの各アイテムは専用のベルト列を持ち、 必要に応じてそこから取り出す形にします。
序盤は鉄板 2 本、 銅板 1 本、 緑基板 1 本くらいから始めて、 後で 4-4-2-2 みたいに増やしていくのが王道。
流体もバスに載せる人がいる
流体をバスの一部に含めることを好む人もいます。
たとえば、 処理ユニット向けの硫酸、 コンクリート用の水、 ユーティリティサイエンスパック向けにエクスプレス運搬ベルトや電動エンジンユニット用の潤滑油など。
ただし流体は固体と違ってベルトのレーン分離が効かないので、 パイプを長く引くと圧力ロスが顕著になります。
個人的な経験では、 流体は中継ポンプを 100 タイルごとに挟む前提でないとスループットが安定しません。
設計上の注意点
あり得るすべてのアイテムをバスに載せると、 非常に幅広いバスになり、 高価なアイテムのベルトバッファが多くなり、 他のプロセスで使われない出力アイテムの停滞ベルトが増えます。
こうしたアイテムは多くの場合、 バスに載せるよりチェストに入れて個人的に使う方が良い場合が多いです。
「ベルトに乗せる候補」 を厳選するのが上手な設計者の特徴です。
幅の限界
バスの幅が非常に広くなると問題になります。
プレイヤーはしばしば、 必要なベルト数が確定するまでバスの片側だけに建て始めることを選びます。
これは賢い戦略で、 後から増やしやすい方向を確保しておけます。
経験上、 完成形でも 16 ベルト幅を超えるバスは管理が破綻しがちで、 そうなる前に駅 + 鉄道へ移行を検討した方がいいです。
余白の確保
1 つのアイテムのベルト群の間には地下ベルトの出し入れや他のものがバスを横切るスペースのために、 「余白」 を残すことが望ましいです。
推奨される目安は、 4 本のベルトごとに 2 マスの空きですが、 もっと空けておくことも有用です。
バスの横に作る生産も同様で、 後の拡張やベルトが間を通るスペースとしてビルドの間に少なくとも 3 マス、 理想的には 6 - 10 マス程度の余裕を残しておくと良いです。
詰めすぎると、 後で「ここに 1 本だけ追加したい」 という単純な要求が、 工場の右半分を解体して作り直すレベルの手術になってしまうので、 余裕を持たせて空きを取っておくのは結果的に省エネな選択です。
異なるアイテムをまとめてグルーピングすると分岐時に問題が起きやすいため、 異なるアイテムのグループは 2 種までにするのが推奨されます。
ロボット式への移行
ロジスティックロボットが利用可能になると、 バスを使う代わりにロボットで一部アイテムを移動し始める場合があります。
一部のプレイヤーは最終的にロボットを好んでメインバスを完全に廃止することもあります。
ゲームの後半までバスは混乱を減らす非常に良い手段ですが、 ロボットにも独自の困難があり、 より多くの資源とゲーム理解を要求します。
急がないこと。
ロボットだけに頼ると充電待ちで詰まる事故が起きやすく、 高位の研究レベルを取得するまではバスとの併用が現実解です。
鉄道式への移行
非常に大量のアイテムを運ぶ場合、 鉄道は鉱石だけでなく中間製品や完成品も大量に運べるため、 より良い代替手段になることがあります。
これにより、 ベルトを持たない小規模なロジスティックネットワークを備えた駅だけの基地設計につながることもあります。
ベルト、 ロジスティックロボット、 鉄道の輸送システムの比較については Transport use cases チュートリアルを参照してください。
貨物ワゴンとの組み合わせ
reddit の投稿では、 貨物ワゴンを使ってスループットを上げ、 バスのサイズを縮小する方法が紹介されています。
貨物ワゴン 1 両は同時に複数のベルトに対して荷下ろしできるので、 12 本のベルト分のスループットを 2-3 両の列車で代替できます。
これにより 16 ベルトのバスが 8 ベルト + 1 駅で済む、 みたいな圧縮が可能。
ただし駅設計は専用の知識が要るので、 序盤からこれを狙うのは正直なところおすすめしません。
分岐 (Split-off) の設計
バスのアイテムを使いたいとき、 単にバスから直接取り出すこともできますが、 そうすると非常に長いバスが必要になり、 無駄に長いベルトが生まれます。
たとえば、 パイプのように鉄板だけを使うアイテムを個人的にチェストに入れるために直接取り出すことはあります。
しかし、 ほとんどの場合は、 バスからサブファクトリーへ送るための分岐ベルト (split-off) を作ります。
優先スプリッタの活用
0.16 で追加されたスプリッタの優先設定を使えば、 メインバスから分岐ベルトを取りつつ良好なスループット特性を確保するのはとても簡単です。
標準的な設計では右側のベルトが優先的に満たされるようにしてあり、 右側からいつでも取り出せるため再調整が不要です。
これにより最大でフルベルト分を配達でき、 残余の資源はメインバスを通過します。
欠点としては、 すべての資源が使い尽くされてからでないとすべての機械が供給されない可能性があることです。
これは生産が需要に追いついていないことを示し、 生産ライン上流に対応する生産を増やすことで解決できます。
優先設定を使わない分岐は不足を分配するだけで、 生産量を魔法のように増やすことはありません。
ここを誤解している人が結構いて、 「ベルトを増やせばアイテムが増える」 と思い込むのですが、 上流の生産量が需要に届いていなければスプリッタは何の救いにもなりません。
優先無しの均等分岐
あるいは、 優先スプリッタを使わずに分岐を作ることもできます。
アイデアは、 各ベルト (各レーン) から均等に取り出していき、 現在予定されている生産に対して特定のアイテムが不足しないようにすることです。
こうすることで、 バスの各段階で少しずつアイテムが分岐して消費され、 生産が停滞すると次の生産がそれを使う仕組みになります。
実プレイでは、 序盤の鉄板みたいに需要が安定しているものは優先スプリッタ、 サイエンスパックみたいに需要が断続的なものは均等分岐、 と使い分けると整理しやすいです。
2 幅バスからの分岐例
以下は 2 幅 (2-wide) バスからの分岐のための 2 つの設計例 (redditユーザー /u/unique_2 提供) です。
Copy blueprint string
0eNqVld9ugyAUxl/FnKstwRbwT1sfY7fL0mhLHIlFh9DMGN99qO1mWrrCFfHI9+NwvgP0UFSaNZILBVkP/FCLFrL3HlpeirwaY6prGGRw5lJpE0Eg8tMYmGeEFAYEXBzZN2RkQB7Kt4WSWpVcsdNC1lRcKSYXsshBpmQu2qaWKixYpRbiePhAwITiirN509NHtxf6VJhlMvKIgaCpWyOrxbiqQYUUQWeGeBgTusFQdwz5BxN5ZxPZMLE3htowiTMGXykIjlyyw/wrtjBT70LdQKkFuvmFamO7LGVtxidY01bXXqq1avTYNXfgrW8hsa2Ou/v2tqS1SubEiA1BsKcX+HnVCPH1lzhAqb8X+M8KLh44QSKHIl6sxavEIVHvQ2I3JvEx13rMSOqCwBeEPYuN72as9wbZ+p5OgzEX7HQZZ4tnBkGVG52J0XDaUyB5+amCl6IL1nqtBf/SbE9fg9xMPTPZTuA0jmmabiihu2H4AQXcOK0=
Copy blueprint string
0eNqVlNFugzAMRX8F+WmTwkpSSlc+Y6/TVEEbdZZoYMGphir+fYZOHVrTijwhQu7J9Y3xGcrK6caiIcjPgLvatJC/n6HFgymqYY26RkMOJ7TkeEWAKY7DwmVHrKAXgGavvyGXvQhQvk2UyqtE0seJrKmQSNuJbDlDRrYwbVNbiktd0USc9h8CtCEk1Jeix5dua9yx5GNyeY8hoKlbltVmOJVRMW/t+JH2g6F/GDUbkzygLIPNLH2YNBijfJjVbMzVjIA9Wr27fFIeZnZ707cJvaweuFpfCY6v2B5szc/HWQ++ftumdtS4oUFuuK+hoSU+d5sZ9cXXAqUPIZPA3L1GpAy9Pb8ZFRx38pc2mjthy+BO97tLQ+L2tpNcBXSk30QWWov3p5XrwBHCFJ5t4xzMJxNeQFWwjNdUPFYUWTx8UvRUdtHCLZzBL6e36jkqeetJ23bkZmmqsmytpNr0/Q+uzw2D
レーンバランサーの要否
スプリットオフの後にレーンバランサーを置く必要は、 ほとんどの場合ありません。
ベルトに引きが無いか、 片レーンしか使われていない場合、 そのまま流れていきます。
1 本のフルベルトを飽和させるだけの入力がある場合、 レーンバランサーを入れても後でアイテムが増えるわけではありません。
また、 本質的にバランスされた生産ビルドの後にレーンバランサーを置くのも不要で、 生産の半分が止まって残り半分が動いているレーンを飽和させるだけになります。
4 幅バスからの分岐例
以下は 4 幅バスからのインラインレーンバランサ付き分岐の設計例 (redditユーザー /u/moomaka 提供) です。
Copy blueprint string
0eNqVllFugzAMhq9S5WmToCUh0JYz7AbTNEGbVdEgQSFUQxV3n4ExsTVs8VOEyf/Z2I7DjRRlK2ojlSXZjciTVg3Jnm+kkReVl4PNdrUgGblKY1uwBETl1WCYdoSc9AGR6iw+SEb7AKF8WiiZUymtqBayupTWCrOQxR4ya3LV1NrYsBClXYh5/xIQoay0UkwfPT50r6qtCnCT0W9GCwpzMRrWiRKQWjcg1GrwC7AQNnewQERzGLq1dTs4vAMzBBjDjRHcCMHla8m8o7KZ6qAk3pTwCwNdQc7SiNP0jjugKRpKf0JTB3R/33OrBafb5H/gAV+Y32F6lOmI98LwXmiE795VN1KteaHehZ0L4eo5yrCty5yYGItxR8PxEyXqPZKV+DRstE1Goju01AMxEyInwefU0D9jOCCz7I7j6D8SphQ7S84iTE6dA49R9ElhHtVmDH3OvbAxon7u78XeE5B4uILH6zpb/IgEpMxBBjYejqFsSvFmNw9Ft9m1u0rrKn/PH2HbVZhmGiicszTdM8qOff8JVpvtyQ==
Copy blueprint string
0eNqdlt1ugjAUx1/F9GpLitJDReUxdrssC2jjmkFLSjEjhndfwbkQLabHq4bC/3c+e8qZFGUraiOVJdmZyL1WDcnez6SRR5WXw57takEycpLGtm6HEpVXw8bli4iTnhKpDuKHZKynCOXbRAlepbSimsjqUlorzESWBMisyVVTa2OjQpR2Iub9ByVCWWmluAQ9PnSfqq0KZyZjcwxKat04mVaDVYeKEkq6YekHh24w8I9pnWFzNNqtcyB2BdFrNLq1dTv4fQdOMGBAgDkCHCO4a3RCmS+hKRoDPswmHAMPvNk+UV53UMhBGrG/vIOA3O2eKDbMmZFqxgqLn4gG8NGw8LPlN8J9UMBCb+vggyb3A2juELDlOgDIse0b+9qOrQP8imC5HhHezmVpCIL9IfxebEIQ8UMvtuhpE/cBnbzDptk7JCDGpNk//xn+TEFAhAD4kRDETTA19Ycc3uPxNffuMh4v7mzyS0JJmTuZ2+PR6MvCyOOXXbwU3WLVriqtq/w7f3XfnYRpRmjKOaTpBhjs+v4XLT/v+g==
これらの設計で中央のベルトから 2 本取り出しても、 両側に 2 本分の出力が得られるわけではありません。
中央のベルトは両側にそれぞれ半ベルト分しか運ばないからです。
直感に反するが現実。
0.16 以降ではスプリッタが入出力レーンの優先を設定できるため、 上記の設計を出力ベルト (上流の生産) を優先するようにスプリッタを設定すれば、 フルベルトで供給することが可能になります。
優先設定の考え方
材料をメインバスからどう分岐させるかによって、 メインバスが全容を満たせない場合にどの生産セットアップが優先されるかが決まります。
上で示した分岐は一般的にメインバスの始点付近のセットアップを好みますが、 後方のセットアップにも限定的に材料を供給します。
別の設計としては、 スプリッタの優先設定を使ってメインバスの始点近くのセットアップを完全に優先し、 その早いセットアップの需要が満たされたときにのみ材料を後方のセットアップへ通す、 というやり方があります。
優先設定は様々な方法で行えますが、 重要なポイントとして覚えておきたいのは、 この問題が起きたら資源入力を増やすべきだという点を忘れないこと。
バスから先のサブ工場設計
サブ工場 (sub-factory) はバスから引いた素材を受け取って完成品を作る単位で、 緑基板 1 列、 青基板 1 ブロック、 サイエンス各種 1 行ずつといった単位で組むのが定石です。
単位で組む。
各サブ工場は独立して動かせるように設計し、 入力ベルトが詰まっても他のサブ工場に影響しないようにします。
ブループリント化しておくと、 後で 「赤基板の生産が足りない」 と思った時に同じ設計を 2 つ目、 3 つ目とコピー配置するだけで増産できるので、 「序盤からコピペできる単位」 で組み立てる癖を付けておけば、 工場規模が 10 倍になっても破綻せずスケールできて、 後で振り返るとこれが攻略全体の中でいちばん大きな効率の差を生む工程になっています。
よくある失敗
初心者がよくやる失敗は、 バスを伸ばしすぎてから 「全部の素材を均等に分岐させる」 設計にしてしまうことです。
これだと序盤のサブ工場で全てを消費してしまい、 後方には何も届かなくなります。
後方が餓死する。
もう 1 つよくあるのは、 余白を残さずびっしりベルトを詰めてしまうケース。
後で 「赤基板を追加したい」 と思っても割り込ませる隙間が無く、 大幅な作り直しになります。
余白の重要性は実プレイで痛い目を見ないと体感しにくいですが、 これは経験者ほど大袈裟に空けるくらいで丁度いいと言うほどです。
See Also
- What Transport for which case?
- Belt transport system
- Logistic network
- Railway
- Splitter
- Balancer mechanics